「人手不足でバイトを休めない」と悩んでいるあなたへ。
急な体調不良や用事があっても、「人が足りないから休めない」と言われると、無理をして働かざるを得ない状況になりますよね。
特に、職場に迷惑をかけたくない気持ちが強いほど、なかなか休みを言い出せず、心身ともに疲れてしまうこともあるでしょう。
しかし、あなたの体調や気持ちを犠牲にし続けるのは決して良いことではありません。
休めない現状にどう対応すればいいのか、どんな選択肢があるのかを知ることで、少しでも気持ちが楽になるかもしれません。
この記事では、人手不足でバイトを休めないと悩んでいるあなたに向けて、具体的な対処法や考え方をお伝えします。
無理をしすぎず、あなた自身を大切にできる働き方を一緒に考えていきましょう。
【体験談】人手不足でバイトを休めない…限界を感じた飲食店での経験
大学に入ってすぐ、近所の小さな飲食店でバイトを始めました。
時給は普通でしたが、シフトの融通がきくと聞いていたことや、まかないがついているのが魅力でした。
最初のうちは仕事を覚えるのに必死でしたが、慣れてくると店の忙しさが身に染みて分かるようになりました。
とにかく人手が足りません。
ランチタイムもディナータイムも、フロアを走り回っているのはいつも同じメンバーでした。
気づけば、私は週5日もシフトに入るようになっていました。
もちろん、休みが欲しい日もありましたが、「人がいないから」と言われると断れませんでした。
「まあ、学生だし体力もあるし…」と自分に言い聞かせながら働いていました。
ある日、久しぶりの完全オフの日でした。
バイトも授業もなく、友達と遊びに行く約束をしていたのですが、朝9時にスマホが鳴りました。
店長からの着信でした。
「○○くん、悪いんだけど、今日のシフトの子が急に来られなくなっちゃって…お願い、代わりに来てくれない?」
「えっ、また?」
心の中で叫びました。
でも、断ったら他の誰かに負担がかかるし、店長の声からは「来てくれるよね?」という雰囲気が漂っていました。
仕方なく「分かりました」と返事をして、急いで支度を始めました。
店に着くと、案の定フロアは戦場のような状態でした。
オーダーが次々と入り、皿を運び、レジを打ち、お客さんの呼び出しに応え…気づけば昼ご飯を食べる暇もありませんでした。
仕事が終わるころには足がガクガクで、帰り道はフラフラでした。
そんな日々が続くと、疲れがどんどん溜まっていきました。
「たまには休みたい」と思い、来週のシフト希望を出しました。
バイト仲間の○○も同じ日に休み希望を出していたので、「この日は休めるはず」と少し安心していました。
しかし、出来上がったシフトを見て目を疑いました。
そこにはしっかりと私の名前が書かれていました。
「いやいや、休み希望出したのに…」と思い、店長に確認すると、「他に入れる人がいないから頼むよ」と言われました。
「なんで私だけ?」と思いましたが、何も言えませんでした。
周りの期待に応えなければと思う反面、「このままじゃダメだ」とも感じていました。
心はモヤモヤしっぱなしでした。
そんなある日、ついに心が折れました。
夜のピークが終わり、片付けをしていると店長に呼ばれました。
「○○くん、今週の日曜も出られる?」その日こそ、久々に友達と会う約束をしていました。
「すみません、その日は予定があって…」
そう伝えると、店長はため息をつきました。
「そうか…でも他に誰もいないんだよね。お願いできない?」
もう無理でした。
これまでずっと無理をしてきました。
でも、どれだけ頑張っても「代わりに来てくれるよね?」の圧はなくなりませんでした。
結局、これ以上続けても変わらないことが分かったので、バイトを辞めるしかありませんでした。
「申し訳ありませんが、今月いっぱいでバイトを辞めさせてください」
バイトを辞めると決めた瞬間、肩の力が抜けました。
これまで感じていたプレッシャーが一気になくなった気がしました。
人手不足で休めないバイトを続ける危険性
「人手不足だから休みづらい」「体調が悪くても代わりがいない」と悩みながらも、シフトを代われる人がいないため、無理をして働いている人も多いですよね。
しかし、休めない状況が続くと、心身ともに大きな負担がかかります。
ここでは以下の内容について説明していきますね。
- 長時間労働が当たり前になってしまうから
- 精神的な負担が増えてしまうから
- 職場環境がさらに悪化するから
人手不足のバイトを無理して続けると、働く環境がどんどん悪くなり、最終的には体調やメンタルの不調につながることもあります。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
長時間労働が当たり前になってしまうから
休めない環境では、長時間労働が常態化しやすくなります。
なぜなら、人手不足の職場では一人ひとりの負担が大きくなり、出勤時間が増えやすいからです。
- シフトの穴埋めのために、予定外の出勤を頼まれることが増える
- 定時で帰れるはずが、次のシフトの人が来ないため残業になる
- 「人が足りないから仕方ない」と、職場全体が長時間労働を受け入れてしまう
このような状況が続くと、慢性的に疲労が溜まり、プライベートの時間も確保できなくなってしまいます。結果として、心身の不調を引き起こす可能性が高くなります。
精神的な負担が増えてしまうから
休めない環境では、ストレスが増し、精神的に追い詰められやすくなります。
なぜなら、常に「自分が休んだら迷惑をかける」とプレッシャーを感じるからです。
- 体調が悪くても「代わりがいないから」と無理をして出勤してしまう
- シフトを断ると「協力的でない」と思われるのが怖くなる
- 仕事の負担が増え、バイトに行くのが苦痛になってしまう
精神的なストレスが蓄積すると、バイト以外の時間でも気が休まらなくなります。最悪の場合、メンタルの不調につながり、働き続けること自体が難しくなることもあります。
職場環境がさらに悪化するから
人手不足のバイトを無理して続けると、職場全体の雰囲気が悪くなってしまいます。
なぜなら、従業員が疲弊し、モチベーションが下がるからです。
- 「休めない職場」として定着し、新しい人が入ってこない
- 現場の負担が増え、不満が溜まりやすくなる
- 辞める人が増え、さらに人手不足が深刻化する
こうした悪循環が続くと、働きやすさがどんどん損なわれ、ますます過酷な環境になってしまいます。結果的に、自分だけでなく他の従業員にとっても厳しい職場になってしまうでしょう。
人手不足で休めないバイトを続けて限界を感じた時の解決策
「休みたいのに休めない…」「辞めたいけど迷惑がかかりそう…」と感じながらも無理をし続けると、体調を崩したり、仕事に行くのがつらくなったりすることもありますよね。
ここでは以下の内容について説明していきますね。
バイトを続けるにしても、辞めるにしても、まずは自分の心と体を守ることが大切です。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
シフト調整を相談して無理のない働き方をする
無理のない範囲でシフトを調整することで、負担を減らすことができます。
なぜなら、働くペースを調整することで、心身の負担を軽減できるからです。
- 店長やシフトリーダーに「このままだと続けられない」と正直に相談する
- 「テスト期間だから」「家庭の事情で」と具体的な理由を伝えてシフトを減らしてもらう
- 本部があるバイトなら、店長以外の上の立場の人に相談してみる
シフトを減らせれば、精神的な余裕も生まれますし、体の負担も軽くなります。もし相談しても改善が難しい場合は、次のステップを考えてみましょう。
新しいバイト先を探し始める
人手不足の職場に無理してとどまるより、自分に合ったバイトを探すのも一つの方法です。
なぜなら、人手不足の職場では休みが取りにくいだけでなく、業務負担が増えやすく、長期的に働くのが難しくなるからです。
- 求人サイトで「シフト自由」や「週○日からOK」のバイトを探してみる
- バイト先の口コミをチェックし、職場の雰囲気や人手状況を確認する
- 自分がやりたいことや働き方を整理して、理想のバイト条件を明確にする
新しいバイト先を探し始めることで、「今のバイトにしがみつかなくてもいいんだ」と気持ちが軽くなります。すぐに辞めなくても、選択肢を持っておくことで安心感が生まれますよ。
バイトを辞めて一旦休む
限界を感じるほどつらいなら、バイトを辞めて心と体を休めるのも大切です。
なぜなら、無理を続けると体調を崩したり、働くこと自体が嫌になってしまうこともあるからです。
- 店長に辞める意思を伝え、退職の期限をはっきり伝える
- 「辞めたいと言いづらい」「引き止められそう」なら退職代行を利用する
- バイトを辞めた後の生活費を計算し、短期間でも休める環境を整える
バイトを辞めても、また新しい仕事を見つけることはできます。無理をし続けるより、一度リセットするのも一つの方法ですよ。
【Q&A】人手不足でバイトを休めないと悩んだ時の疑問に回答
ここでは、「人手不足でバイトを休めない」と悩んだ時に感じる疑問について、分かりやすく回答していきますね。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
バイトが人手不足で休めないのは違法なの?
アルバイトであっても、労働基準法により休む権利があります。
ただし、法律上「休ませなければならない」と義務付けられているわけではなく、シフト制のバイトではシフトが確定した後の変更は難しくなることが多いです。
急病や家族の事情などやむを得ない理由で休む場合、職場側は柔軟に対応するのが理想ですが、人手不足を理由に無理に出勤を求められることもあります。
こうした状況が続く場合は、労働相談窓口に相談するのも一つの方法です。
どうしても休みたい時はどうすればいい?
急に休む必要が出た場合、まずは早めに連絡することが大切です。
職場によっては代理のスタッフを探すルールがある場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
また、理由を正直に伝えることも重要ですが、「体調不良」や「家庭の事情」など伝え方に配慮することでスムーズに理解を得られることがあります。
どうしても交代が見つからない場合は、上司や店長に相談し、事情を説明して対応をお願いしましょう。
人手不足のバイトを辞めるのはダメ?
バイト先が人手不足であっても、辞めることは労働者の自由です。
引き止められることもありますが、法律上、アルバイトは基本的に退職の2週間前に伝えれば辞めることができます。
とはいえ、職場の状況を考慮し、円満に辞めるためにはできるだけ余裕をもって伝え、引き継ぎを行うのが望ましいです。
「辞めたいのに言い出せない」という場合は、まずは上司や店長に相談し、自分の負担が大きすぎることを伝えてみましょう。
バイト先が人手不足すぎて辛い時の対処法は?
人手不足の職場では、一人あたりの負担が増えやすく、疲れやストレスが溜まりがちです。
まずは、職場の上司や店長に状況を相談し、改善策があるか話し合ってみましょう。
また、長時間労働が続く場合は、休憩をしっかり取ることも重要です。
もし、改善が見込めない場合や、心身の負担が大きすぎると感じるなら、転職や別のバイトを考えるのも選択肢の一つです。
バイトの人手不足を理由に辞めるのはあり?
人手不足による負担の増加は、バイトを辞める十分な理由になります。
「人手が足りないから辞めてはいけない」と思うかもしれませんが、自分の健康や生活を優先することは大切です。
ただし、できるだけ円満に退職するために、余裕をもって伝えたり、引き継ぎを考慮したりするのが望ましいでしょう。
また、同じ業界でも人員が充足している職場もあるため、次のバイト先を探す際には職場環境をしっかり確認することをおすすめします。
【まとめ】人手不足でバイトを休めないと悩んでいるあなたへ
バイトを休みたくても人手不足でなかなか休めない状況は、とてもつらいですよね。
責任感があるからこそ、無理をして頑張ってしまうこともあるかもしれません。
ですが、あなたの体調や気持ちを大切にすることも、同じくらい大切です。
どうしても休めないと感じたときは、シフトの調整方法を見直したり、周囲に相談したりすることで、少しずつ状況が変わるかもしれません。
それでも状況が変わらないのであれば、その職場から離れることを考えるタイミングです。
無理をしすぎず、自分の時間や心の余裕も大切にしてくださいね。
あなたが少しでも働きやすい環境をつくれるよう、できることから試してみましょう。